死者と旅装束の関係って?
死者と旅装束の関係って?
浄土真宗では、旅装束はしません。
旅装束とは、遺体に「経帷子(きょうかたびら)」を着せ、頭に「頭巾(三角巾)」をつけ、六文銭の入った「頭陀袋(ずだぶくろ)」を首にかけ、手甲・脚絆(てっこう・きゃはん)に手には「杖」、脚には「草鞋(わらじ)」というまったく昔の旅支度です。
つまり、「死出の旅」「冥途(めいど)への旅」です。
これは、中陰の間、この「冥途(めいど)の旅」を続けている間に、七日ごとに裁判が開かれて、行き先が決められるといわれています。
未決の者は、百ヶ日、一周忌、三回忌と持ち越されるというのです。
しかし、浄土真宗では、み仏の誓いを信じ、念仏申す者は、この世においてみ仏となる身分に約束される。
だから、命終とともに浄土に往生させていただく教えであるので、旅に出る支度は一切必要ありません。
もし、葬儀社の方がこれらの装束を用意されたら、きっぱりとお断りしてください。
そして、納棺にあたっては、故人の愛着があり、思い出のあった服装を着せてあげてください。
※経帷子(きょうかたびら)…死者に着せる着物
この記事を書いた人
【ぶつぶつ雑記編集部】 住職
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