大阪にある浄土真宗のお寺といえば?
みなさんは、「浄土真宗」という宗派を耳にした際に、思い浮かべられることは何でしょうか?
お寺といえば、京都というイメージをお持ちの方も多いことだと思いますが、実は「浄土真宗のお寺」をお話する上で、大阪はとても重要な場所であるのです。
さて、今回は、そんな大阪にスポットをおき、浄土真宗のお寺について、ご紹介させて頂きます。
大阪で有名な浄土真宗のお寺
1、北御堂(きたみどう)
浄土真宗本願寺派 津村別院
大阪のメインストリートとされる御堂筋沿いにあり、大きな山門をくぐると、その境内の右手には親鸞さまの像、そして左手には蓮如さまの銅像が迎えてくださる。
大阪教区教務所となっており、年間を通して総会や研修などが開催されています。(※教務所とは、本願寺直属の事務所にあたる所です。)
また、北御堂では、法要・法座・仏前結婚式・納骨などを執り行なっています。
法座は、常例布教・土曜講座・日曜講演などが開かれており、どなたさまでも無料で参加することができるようです。
詳しくは、毎月の法座http://www.kitamido.or.jp/html/n1c4p3.htmlをご覧ください。
TEL:06-6261-6796
所在地:大阪市中央区本町4-1-3
URL:http://www.kitamido.or.jp/index.html
2、南御堂(みなみみどう)
真宗大谷派 難波別院
北御堂から500mほど南に位置し、境内には教如上人が建立した大谷本願寺の「文禄五年大谷本願寺」銘の梵鐘が保存されている。
南御堂では、法要・法座・仏前結婚式・納骨・初参式(赤ちゃんの初参り)などを執り行なっています。
また、 毎年8月27日、28日には「南御堂盆おどり」を開催しているようですので、機会があれば参加されてみてはいかがでしょうか。
TEL:06-6251-5820
所在地:大阪市中央区久太郎町4-1-11
URL:http://minamimido.jp/
3、天満別院(てんまべついん)
天満別院は、境内を南北に二分され、北側を「天満別院墓地」とし、境内の西半分には本堂や輪番所を復興再建している。
TEL:06-6351-3535
所在地:大阪市北区東天満1-8-26
大坂の町と浄土真宗とは?
時代は1496年までさかのぼります。
親鸞聖人の教えを広めるため、現在の大阪城のあたりに一つの小さな「坊舎」を建てました。後の石山本願寺です。
大坂の町は、この坊舎を中心に寺内町が形成され、大きく発展していきました。しかし、織田信長による本願寺への攻略によって大坂を追われた石山本願寺の門徒衆は、「お念仏」の教えを守るために、天満に近い楼の岸に新しい坊舎を築きました。
その後、現在の地とされる津村郷に坊舎が移されたことで「津村御坊」となり、そこに篤信な門徒が集まって大坂商業の中心「船場」の町を築いてきたとされています。
浄土真宗にはお西とお東がある?
浄土真宗の本山には、西本願寺(本願寺派)と東本願寺(真宗大谷派)があります。それぞれ同じ浄土真宗の教えであることは違いないのですが、歴史的な背景がもとで分かれたとされています。
<東西分裂の歴史ヒストリー>
戦国時代、石山合戦で一向宗(本願寺派)の本山である石山本願寺(現在の大阪城がある場所にあった)が、武装解除に応じたことで、一向宗は石山本願寺から追われます。
秀吉の治世になり、本願寺派は京都の烏丸で本願寺の再興を許されます。その後、家康の宗教政策によって、当時、本願寺内で分裂状態が起きていたことを利用し、教如を門主とし、本願寺のすぐ東の土地を与えられ本願寺を分立したのが真宗大谷派の始まりです。
この本願寺の立地関係から、西と東という通称が付けられるようになったのです。
※http://matome.naver.jp/odai/2141891480314304601より引用
ちなみに、真宗教団には十派があります。
※今回のブログでは十派の中でも特に代表的な西本願寺と東本願寺をメインにお伝えさせていただいております。
〔真宗教団連合〕
1、西本願寺(にしほんがんじ)…本願寺派 所在地:京都府
2、東本願寺(ひがしほんがんじ)…大谷派 所在地:京都府
3、専修寺(せんしゅうじ)…高田派 所在地:三重県
4、佛光寺(ぶっこうじ)…佛光寺派 所在地:京都府
5、興正寺(こうしょうじ)…興正寺派 所在地:京都府
6、錦織寺(きんしょくじ)…木辺派 所在地:滋賀県
7、毫摂寺(ごうしょうじ)…出雲路派 所在地:福井県
8、誠照寺(じょうしょうじ)…誠照寺派 所在地:福井県
9、専照寺(せんしょういじ)…三門徒派 所在地:福井県
10、證誠寺(しょうじょうじ)…山元派 所在地:福井県
教えは同じだが異なる点とは?
異なる点はさまざまありますが、今回は大きく違う点をご紹介致します。
●ご本尊の形…一瞬、見た際には同じように見えますが、細かな部分が微妙に違います。
●お仏壇…お西は柱が金箔で加工しているのに対し、お東は黒塗りになっています。
●仏具…ろうそく立をあげると、お西は、銅に漆塗りの宣徳製の黒っぽいものに対し、お東は金色で鶴と亀があしらわれています。
まとめ
大阪にある浄土真宗のお寺について歴史を踏まえて、お伝えさせていただきました。
大阪のメインストリートにそびえ立つ北御堂や南御堂の前を一度は歩かれた方もいらっしゃるとは思いますが、このブログを読んで改めて足を運ばれると少し違った印象を受けられるかもしれません。
この記事を書いた人
【ぶつぶつ雑記編集部】 坊守
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